不妊治療の先生に聞いてみた

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安心、安全を第一に、最新の設備と 暖かいハートで応える婦人科・生殖医療 医院が誕生しました。
【ひまわりレディースクリニック 小倉 井上 令子 先生】

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小倉のある北九州市は、人口約92万人。福岡市に次ぐ九州第2の都市です。今回取材のひまわりレディースクリニック小倉は、60年ぶりに人口増(転入超過)となった北九州市の中でもひときわ華やかな小倉駅近くにあり、地域にとっても待望の不妊治療専門医院。本州側からも福岡方面からも通院圏内と期待されての開院です。

また、北九州は子育て世代にとっては住みやすい街としての人気もあり、まさにプレコンセプションケアから不妊治療、思春期から更年期まで女性の生涯を通しての医療充実が望まれます。そこにも優しくフィットするクリニックの誕生です。

安心で高い安全性を備えた院内設計は、培養室の総合プロデュースを行う企業として有名なアステックが担当。最先端の設備を備えた培養室も出来上がりました。

北九州の人にとって、通院も便利な不妊治療専門のクリニックが誕生しました。

ひまわりレディースクリニック小倉の名称にもあるひまわりは、ちょうど今の季節に太陽に向かって実直に伸び、花開く明るい花です。

取材時、開院祝いの贈花の多さに、先生の信頼あるキャリアと広く愛されているであろうお人柄を感じるのと同時に、胡蝶蘭に混ぜ合わせて贈られたひまわりの黄色がとても印象的でした。そしてまた、そのひまわりを大好きという先生も、ひまわりのように明るく笑顔でお話してくださいました。

私がクリニックをこの北九州で開院した一番の要因は、患者さまにより通いやすい環境で診療を受けていただきたいとの思いがあったからです。私自身、福岡市内の大学病院や不妊治療専門の開業医のもとで長く働いていたのですが、患者さまの中には北九州から通院されている方が結構いらっしゃって、「近くに通いやすいクリニックがなかなか見つからない」「予約が先まで取れない」といったお声も少なくありませんでした。それに、不妊治療は検査や測定、処置などで通院回数が増えてしまうこともあり、その都度福岡に通われるのは大変ですから、家の近くに通えるクリニックがあれば皆さまも喜ばれるとの思いから北九州を選びました。

また、利便性も考え、駅から近いこの場所での開院を決めました。
開院前の内覧会では、「女性の先生が近くで開院してくれてよかった」といった患者さまからのお声や「紹介先を探していたけど、自分の目で見ないと紹介できないから」という本州側の産科の先生もいらっしゃいました。

ですので、これからは近隣の医療機関との連携を大切にしながら、生殖医療だけでなく、プレコンセプションケアから更年期まで、女性の一生を通して寄り添える産婦人科クリニックを目指してまいりたいと思っています。

一つひとつの卵を大切により早く、より負担なく妊娠・出産を届けたい。

私が医学生の頃、最初に興味を持っていたのは「お産」でした。そこで産婦人科医療へと進み、専門研修医の頃に初めて体外受精の治療を行い、採卵を経験しました。その時に自分では上手く採れたはずの卵子が全部未熟卵子という結果で、それが私を生殖医療へと振り向かせました。

不妊治療では、一つひとつの卵子にとても大切な意味があり、その卵子が受精するかどうか、胚に成長し、妊娠へつながるかどうかのプロセスにもとても重要な意味があります。
そのため、私は治療の最初にまずは「卵子」に注目して治療の戦略を立てますが、それには細心の注意を払って卵巣刺激を行う必要があります。

それが患者さまにとって1日でも早い妊娠に結びつくことで、より少ない負担での妊娠と考えます。そこに導くことが私の目指す治療のかたちです。
重要なプロセスの中には、培養業務が大きく関係します。良い卵子を採り、丁寧に培養していくことが妊娠に結びつくものと考えています。

不妊治療で一番工夫していること。

そうはいっても、患者さまそれぞれに年齢の違いや卵巣機能にも違いがあり、不妊原因やライフスタイルも異なります。

特に、ご年齢が上がってくればどうしても良い卵子に巡り合うまでに複数回の採卵が必要になることがあります。これは医学的にも生理学的にも避けられない現実です。
では、そこをどう負担なく、その卵子に出会えるまで続けていくか。途中で諦めてしまったら、その次の採卵で出会えたかもしれない卵子にも巡り合えなくなってしまいます。

その出会えるまでを、どのようにして細く長く続けていけるかが大事になってくると思っています。それには、精神的な負担、経済的な負担、ご家族や周囲のサポート体制などの多くの要因が絡んできます。その方にとって何が一番の障壁になるかは、人によって大きく違います。

ですから私は、診療の際に患者さまごとに丁寧にお話をしながら、「どのようにすれば無理なく治療を続けられるか」を一緒に考えながら、その方に合った治療の進め方を決めています。
そこが1番の工夫かもしれません。画一的にこうすれば、年齢が高い人は絶対に妊娠する、というのはもちろんありません。

安心と安全を第一に考える。その実現を専門企業・アステックにお願いしました。

個人のクリニックを開院するためには、色々な準備が必要でした。
先にお話した私の診療方針である、「一つひとつの卵子を大切にする不妊治療」を実現するためには、信頼できる培養環境と経験豊富な胚培養士が不可欠です。

また、私がクリニックを立ち上げる際に大切にしていた「安心して治療が行え、医療スタッフも安心して働ける環境を整えること」の実現もありました。そこで治療方針や実際の規模、必要な機器、作業動線など細部にわたってアステックさんと一緒に計画し、設計からサポートをしていただきました。

そして培養室全体の設計に向けては、計画通り、安全性の確保を最優先に、安心できる環境と作業性が確保できることを希望しました。
結果として、最新の安全監視システム(RIWitness/取り違え防止とともにスタッフの安心できる労働環境の構築)と最新のタイムラプス型インキュベータ(受精卵観察システム)といった最先端の機器を揃えたとても満足のゆく培養室ができました。
将来的に患者さまが増え、採卵件数が増えた時の機器類増設まで見越して考えていただくことができました。今後必要になるメンテナンスなどに関しても、今までの信頼関係もあり安心して任せられます。

地域の皆さまへ

私たちは、生殖医療にとどまらず、女性の一生を通じた健康サポートを目指す産婦人科でありたいと思っています。
女性の身体は、ある日突然「妊娠できる身体」になるわけではありません。お母さんの体にいる胎児の頃から一生分の卵子を持って生まれてきてはいるものの、思春期を迎えるまでの成長過程で少しずつ生殖機能を獲得します。
なかには月経困難症や強い生理痛で悩み、不妊の原因となる子宮内膜症を抱えていることもあります。また、子育ての時期になれば、子どもの反抗期や自身の更年期といった心と体の変化が重なることもあります。
やはり生殖医療だけを切り取って診るのではなく、女性の一生全体を見つめながら、そのなかで生殖にプラスして寄り添える医療を提供したいと私たちは考えています。
治療で一生懸命頑張って、やっとできた妊娠だからこそ不安や心配も大きいという方には、妊娠後もできるだけ長く健診で診させていただきたいですね。
さらに将来の家族設計に関しても、2人目3人目と希望が持てるよう、ご夫婦とのコミュニケーションを図り、広く女性の生涯健康に貢献できるよう診療をしていきたいと思っています。
不妊症で悩まれたり心配されたりしている方、婦人科疾患で悩まれていらっしゃる方、ぜひ一度お越しください。

ひまわりレディースクリニック 小倉
井上 令子 先生

略歴

2009年3月 金沢医科大学 卒業
2009年4月~京都府立医科大学 初期臨床研修医
2011年4月九州大学医学部婦人科学産科学教室 入局
2011年4月~九州大学病院 産科婦人科 医員
2012年4月~国立病院機構 九州医療センター
2014年4月~国家公務員共済組合連合会 浜の町病院
2015年4月~浅田レディースクリニック
2018年4月~九州大学病院 産科婦人科 特任助教
2020年10月~日浅レディースクリニック 副院長
2025年8月 ひまわりレディースクリニック小倉 開院

資格

日本産科婦人科学認定 産婦人科専門医
日本生殖医学会認定 生殖医療専門医

協賛:株式会社アステック

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