不妊治療の先生に聞いてみた

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ストレスケアでリラックスして治療をすることも大切です
【とくおかレディースクリニック 徳岡 晋 先生】

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治療を継続できるようにストレスケアをすることも大切です

不妊治療は身体的、精神的、経済的な負担をもたらし、カップルにとって非常にストレスフルな経験となります。
「今月も生理が来ちゃった…」や「今回は上手くいきそうだったのに…」などの辛い思いを繰り返すと、どうしてもメンタルが落ち込んでしまいます。

不妊治療は、出口の見えないトンネルに入ってしまった感覚になると比喩されることが多く、メンタルの維持は容易いものではありません。

しかし、患者さまが治療を諦めれば妊娠の可能性はゼロになってしまいますので、そのような辛い状況でも、「もう一回治療をやりましょう!」と前向きな気持ちへと引き上げるために、ストレスケアが大いに役立つと考えています。

今回は、具体例として当院でおこなっているストレスケア3つを紹介します。

①ヨガエクササイズ

ヨガエクササイズは、体の柔軟性を高めるだけでなく、ヨガの呼吸法やポーズで自律神経を整え、子宮や卵巣周辺の血流を良くし、妊娠しやすい体づくりをサポートします。

また、ヨガを通して同じ経験を共有できる方との繋がりは、孤独感や不安感を軽減し、ストレス緩和に役立ちます。
正直、私がいくらストレスケアのためのお話を診察室でおこなっても、効果に限界があると感じておりますが、ヨガの指導者と直接体を動かし、女性同士でお話ができる環境は、患者さまにとって非常に落ち着きを感じ、リラックスできる時間になっているようです。

②鍼治療・リフレクソロジー

鍼治療・リフレクソロジーは、
・卵巣機能を向上させ、より質の良い卵子を育てる
・不妊によるストレスを軽減させ、体調や精神面を安定させる
・骨盤内の血流を良くし、子宮内膜の増殖を促し、受精卵を着床しやすくする
ことが期待できます。

リフレクソロジーでは、オイルを使用して足を刺激することで、足のむくみや冷え改善だけではなく、生殖器官の血流改善やストレス緩和、ホルモンバランスの調整がおこなわれ、妊娠の可能性が高まると考えられています。

当院でのお話にはなりますが、患者さまからは「癒された」や「明日への活力をもらった」との声が届いており、息抜きの場ともなっているようです。

③漢方

漢方薬はいくつもの生薬を組み合わせて作られているため、1つの漢方薬で、生殖器官の血流改善やストレス緩和、ホルモンバランスの調整などさまざまな症状を治し、複合的な効果を期待することができます。

また、「不妊治療を受けていてもなかなか効果が出ない・・・」など、西洋医学では対処しづらいケースでも、漢方薬との併用によって治療効果を向上させることができます。

現在では、西洋医学でも漢方薬の重要性が認められ、多くの施設で漢方薬を取り入れた不妊治療が増えています。
当院では、体質改善や婦人科系に効く漢方薬をご用意しており、漢方薬の種類によっては、院外処方でも出させていただいております。

不妊治療に効果があるといわれている漢方薬はいくつかありますが、ご自身の体質や症状に合ったものを調合してもらうことが大切なので、まずは専門家へご相談下さい。

ストレスケアの形は人それぞれ

今回は具体例として3つの方法を上げましたが、自分の中でストレスケアの為に効果的と思う事があるなら、それを試してみてください。時間を決めて自分の趣味にのめり込むというのもいいと思います。

いくつかの方法を組み合わせて行えると、より効果的にストレスケアが出来るので、いろいろなストレスケアを試してみるというのもおすすめです。

とくおかレディース
徳岡 晋 先生

経歴

  •  
  • 防衛医科大学校卒業
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  • 同校産婦人科学講座入局
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  • 防衛医科大学校附属病院にて臨床研修
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  • 自衛隊中央病院(三宿)産婦人科勤務
  •  
  • 防衛医科大学校医学研究科(医学博士取得課程)入学
  •  
  • 学位(医学博士)取得(平成12年)
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  • 平成12年 木場公園クリニック (不妊症専門) 勤務
  •  
  • とくおかレディースクリニック開設

資格

日本生殖医学会 認定生殖医療専門医
日本産科婦人科学会 認定産婦人科専門医

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